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Mac OS Xを振り返る その1

WWDC2020でmacOS Big Surが発表され、20年ぶりにメジャーバージョンが更新され11になりました。

これを機に、ちょっと歴代のMac OS Xを振り返ってみたいと思います。

スクリーンショットの画像をクリックすると追加の説明が表示されます。

Contents
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Mac OS X以前

Classic Mac OS

Mac OS Xがリリースされて以降、Mac OS 9以前のバージョンはClassic Mac OSと呼ばれるようになりました。

画面構成は現在のmacOSと似ていますが、Dockではなくランチャーが存在し、アップルメニュー内はプログラム一覧といった感じ。

Linux Live CDのようにインストールディスクから直接起動することができ、その上でインストールする形でした。当時のMacはCDからブートするためにキーボードのCを押しながら電源を入れるんでしたね。

機能拡張やアプリのインストールなどはほとんど、Finderでファイルをコピーするだけで完了し、それこそFinderでHDDの中身を全部他のHDDにコピーするだけでシステムをクローンできるレベルでした。

Copland

Classic Mac OSは1990年代になると基本設計の古さから多くの問題を抱えるようになり、全く新しいOSの開発が求められていました。

そんな中1994年にAppleが始めたのがCopland Project。新OSを開発し、System8としてリリースする予定でしたが開発が難航し、ピピンアットマークが一世を風靡した頃の1996年にプロジェクトは頓挫しました。

Copland - Wikipedia

NeXTSTEP

1985年にAppleを辞めたスティーブ・ジョブズはNeXTという企業を立ち上げ、NeXTSTEPというOSを開発、1988年にNeXT Computerと共に販売を始めました。

NeXTSTEPはオブジェクト指向に基づいて開発されたモダンなOSであり、特にObjective-Cを用いたランタイムやAPI群は非常に評価が高く、当時のアプリケーション開発を容易にしました。

とはいえ販売台数はそこまで多くなく、NeXTは1993年にハードウェア事業から撤退、NeXTSTEPの主要APIをOPENSTEPとして標準化しソフトウェア事業をメインに行っていたところ、Coplandの失敗により次世代OSを欲していたAppleに買収され、後のMac OS Xのベースとして使用されることになりました。

現在iOSやmacOSのアプリ開発で用いるFoundation FrameworkはNeXTSTEPで用いられていたものであり、NSStringなどに使われているNS接頭辞はNeXTSTEPから来ています。とはいえ、最近は名前空間に対応したSwiftによりNS接頭辞を見る機会は減っていますが。

その他にも、現在のmacOSにあるDockはNeXTSTEPから引き継がれていますし、プレビューやチェスなど、NeXTSTEPの頃から存在して現在のmacOSにも入っているアプリがあったりします。

NEXTSTEP - Wikipedia

Rhapsody

NeXTを買収したAppleがNeXTSTEPを基に開発を始めたのがRhapsodyというOS。NeXTSTEPをPowerPCに移植し、Mac OSのインターフェースを乗っけたものであり、これはPowerPCのMacの他に、Intelのx86 CPUを載せたPC/AT互換機でも動きました。

しかしこれはOPENSTEP準拠のYellow Box APIで作られたアプリケーションしか動作しなかったため一般ユーザーが使用する機会はなく、あくまでサーバープラットフォームとしてリリースされたのみでした。

後にRhapsodyはMac OS X Serverと名称が変更され、RhapsodyのフォークがDarwinとMac OS Xになりました。

Mac OS X (~10.9)

Mac OS X 10.0 Cheetah

2001年3月、Mac OS X最初の正式リリース。とはいえ、まだこの段階では対応機種や対応アプリどころか使える標準アプリも少なく、メインとして使っていた人は少なかったみたい。

Mac OS X 10.1 Puma

2001年9月にリリース。主に10.0 Cheetahからの機能追加がされたバージョン。対応アプリも増えて、やっと実用可能なレベルになったのがこのバージョンで、10.0購入者には無料で配布されたみたい。

Mac OS X 10.2 Jaguar

2002年8月にリリース。機能の追加や改善があるんですが、それよりもパフォーマンスの改善がすごく、このバージョンからMac OS Xを使ったことのある人が多いのではないでしょうか。僕が使ったことがあるのはこのバージョンからです。父からお下がりでもらったGossamerに入ってました。

現在Apple製品に当たり前のように入っているSafariはこの頃にアップデートで入るようになりました。それ以前はInternet ExplorerがMac OSに標準で付いてきており、IEを使いたくない人はNetscapeなどを別途インストールして使っていました。ちなみにChromeはこの頃まだ存在しません。

また、起動画面が灰色のロゴに回転するインジケータとなったのはこのバージョンからです。子供の頃この起動画面を見てワクワクしていたので、Yosemiteで今の黒画面に白ロゴとプログレスバーを見たときにがっかりした覚えが...

Mac OS X 10.3 Panther

2003年10月にリリース。結構デザインが洗練されてきた印象。Aquaに加えてブラッシュメタルデザインが用いられるようになり、Finderなどのアプリの枠やXのロゴがメタリックになりました。

IEは引き続き同梱されたものの、標準ブラウザはSafariになりました。

ちなみに、Windows版のiTunesがリリースされたのがこの頃。これでWindowsからiPodに音楽を入れられるようになり、以降iPodが流行ることになります。

USBを搭載しないMacがサポート対象外になりましたが、XPostFactoというツールを使えばUSB非搭載のG3機にもインストールができました。僕も小学生のときに自分のGossamerにXPostFactoで入れて使ってましたね。

ユーザーをログアウトせずに切り替えできるファーストユーザースイッチが使えるようになったのはこのバージョンから。Quartz Extremeが使えるMacでは切り替え時にキューブのアニメーションが実行されて印象的でした。このアニメーションは今(Catalina)でも存在します。

Mac OS X 10.4 Tiger

2005年4月リリース。デザインはAquaの集大成といった感じで、個人的に好きなバージョンの1つです。自分のGossamerもXPostFactoを用いて最終的にこのバージョンまでアップデートしてました。

そして、この頃はApple激動の時代でもありました。2005年のWWDCでIntelプロセッサへの移行が発表され、2006年にはOSはTigerのままIntel CPU搭載のMacが発売されることになりました。

WWDC2020ではApple Silicon(ARM)への移行が発表されましたが、この発表がWWDC2005のスティーブ・ジョブズの発表をかなり意識していると気づいた人は多いと思います。ただ、やっぱりこうして見るとジョブズの発表は上手ですね。気になる方は以下のYouTubeを見てみるといいと思います。Intelへの移行の話が出るのは21分からですが、流れ的に15分あたりのTigerの紹介から見た方がいいです。

Apple WWDC 2005

Mac OS X 10.5 Leopard

2007年10月リリース。iPhoneの開発に注力した結果、予定より半年遅れでのリリースになりました。とはいえ、Leopardで新しく実装された機能は非常に多く、現在のMacで当たり前のように利用している機能のほとんどはLeopardで実装されました。

新機能だけでなく内部的にも大きく変化がありました。カーネルは32bitのままですが、ドライバやAPIが64bitに対応しました。また、iPhoneと同時期に開発されていたこともあり、Core AnimationなどUIKitのベースとなるAPIはLeopardでMacに採用されました。その分、Classic環境は廃止され、PowerPC搭載のMacでもClassic Mac OSのアプリが動作しなくなりました。

ちなみに、Windows Vistaがリリースされたのが2006年の11月であり、WWDC2006の内容からLeopardはVistaの対抗をかなり意識していたと思うのですが、Leopardは多くの機能が追加された結果、非常に重たくなっていました。その点、Vistaと同様Leopardへのアップデートを控えた人は多いのではないでしょうか。

デザイン的には、Aquaにブラッシュメタルデザインが統合され、UIのアクセントカラー以外からは青色がなくなり、グレーが多用されるようになりました。それに伴いアイコンも一部変更され、Aquaのリキッドな光沢感よりもメタリックやマットな感じのアイコンが多くなりました。Time Machineのアイコンとか凄く格好いいと思うのですが、どうして現在のようなダサいデザインになってしまったのでしょうか…。iTunesのアイコンとかもこの頃が一番好きです。また、Classic Mac OSの頃から存在したプログレスバーの進む起動画面は廃止されました。

この頃中学に入学した僕はHackintosh時代に突入です。とはいえ、Leopardでは失敗したんですけどね。

Mac OS X 10.6 Snow Leopard

2009年8月にリリース。新機能の追加は少なく、多少の機能の改善に留まるものの、システムの大部分が作り直されており、パフォーマンスや安定性が非常に向上しています。個人的には歴代の中で最も安定していたと思うバージョンです。

Intelへの移行が発表されてから4年、PowerPC搭載のMacが対象外となって完全にIntelへ移行したバージョンとなります。Apple Siliconでも同様になる可能性が高いので、今Macを買うなら4年が目安と思った方がいいかと。

また、64bit化も進み、一部のMacではカーネルも64bitで起動するようになった他、部分的にしか64bitに対応していなかったCarbon APIで作られた標準アプリはほとんどCocoaで作り直され64bitに対応しました。

あと、10.6.8にてAppStoreがMacでも利用可能になりました。とはいえ、AppStoreは10.7 Lionの新機能であり、10.6.8で利用可能にしたのはLionをAppStoreで配布するためといった形でしたが。

僕はHackintosh用に自作PCを組んでインストールしたのがこのバージョンで、当時それなりに安定して使えてましたね。ちなみに、僕のMacに関する知識はこの頃の経験が基になっているものが多くあります。また、よくOSを吹っ飛ばしたのでLinuxも多く使うようになりました。

Mac OS X 10.7 Lion

2011年7月にAppStoreでリリース。後にUSBメモリでの販売も行われましたが、基本的にはAppStoreでのダウンロード販売のみとなりました。ちなみにLionのベータ版では富士山が壁紙に使われてましたね。この頃から初期設定前に流れるWelcome Videoがなくなって寂しくなりました。歴代の動画は以下からどうぞ。

History of Mac OS/OS X Intros (Best Quality) (HD)

A compilation of the Mac OS/OS X Intros shown when you first boot a Mac. All intros from Mac OS 8 to Mac OS X 10.6 are shown. Yosemite promo is shown at the ...

新機能はiOS由来のものが多く、Launchpadはその典型。SpacesとExposeは統合されてMission Controlになりました。また、アプリのフルスクリーンをネイティブでサポート。自動的に仮想デスクトップが追加され、そこにアプリが全画面で表示される形なんですけど、この頃マルチディスプレイ環境の場合仮想デスクトップが全部の画面で同時に切り替わったため、片側のディスプレイをフルスクリーンにしてもう片方で作業するといった使い方が出来ず、あんまり使いやすくなかったです。

マウスのホイールによるスクロールの方向が変わったのもこの頃。僕は慣れましたけど、この頃色々と物議を醸しましたね。

デザイン的にはUIのパーツが一部変更になりました。ボタンは両側の円形がなくなり、長方形に近い形に。その他プログレスバーなどは立体感が減り、すっきりした印象になりました。

システム的には64bitに対応した全てのMacで64bitカーネルが利用されるようになりました。Core 2 Duo以降のCPUを搭載したモデルのみサポートするようになったため、サポート対象外のMac miniのCPUを交換してLionをインストールする記事を読んだ覚えがあります。まあそれも結局64bitへの移行によってMountain Lionでバッサリ切り捨てられるんですがね。

GUIがHiDPIに対応したのはこのバージョンから。これによってRetinaディスプレイ搭載のMacが噂され、実際に2012年の6月にRetinaディスプレイを搭載したMacbook Proが発売されました。まあ、そのひと月後にMountain Lionが発売されましたが。僕が初めて買ったMacbookがこの15インチRetinaモデルです。当時スクロールがカクついて、すぐにMountain Lionにアップデートした覚えがあります。

OS X 10.8 Mountain Lion

2012年7月リリース。このとき正式名称からMacが消えます。Lionから更に多くの機能がiOSからMacに逆輸入されることになりました。メッセージアプリが入ることにより、これまでiOSユーザー同士でしかやり取りできなかったiMessageがMacでも使えるようになりました。それに伴いiChatは廃止されてます。

システム的には32bitカーネル起動ができなくなり、それに伴って64bitに対応しないMacはサポート対象外となりました。

細かいことを言うと、Dockのデザインが変更されています。この頃Dockは斜め上からテーブルを見下ろしたようなデザインとなっているのですが、その角度がちょっと低くなってます。ゴミ箱をLionとよーく見比べると見ている角度が違うことが分かるはず。まあそこ気にしてる人はほとんどいないだろうから置いておくにしても、天板がすりガラスのようになって反射に少しぼかしが入ったり、アプリ起動中のインジケータが下の隙間にスマートに入り込むようになって美しいですね。Dock以外を含めても全体的に見てこの頃のデザインが一番好きです。

OS X 10.9 Mavericks

2013年10月にリリース。名前がネコ科の動物ではなく、カリフォルニア州にある地名になりました。Sea Lionではないですよ?

今でこそ当たり前ですが、無料で配布されるようになったのはこの頃から。毎年メジャーアップデートを行うことを発表したのもこの頃だったと思うんですけど正直よく覚えてない。1年周期は早すぎるから2年に1回にして欲しいんだけどな...。半年に1回壊滅的なアップデートを無理矢理配信するOSを常用するなんてどうかしてる。

マルチディスプレイ環境におけるMission Controlの仮想デスクトップが改善されたのがこの頃。ディスプレイごとに切り替えできるようになったため、やっとフルスクリーンがまともに使えるようになりました。その代わりディスプレイを跨いでウインドウを拡大できなくなりましたが、まあそんな機会滅多にないし、システム環境設定から以前の動作に戻すこともできます。

ちなみに同時期にリリースされたiOSはiOS7でデザインが大幅に変更され、それに伴い一部のアプリのデザインがシンプルになってます。次のバージョンのYosemiteでOS Xも同様にフラットデザインを採用するようになるので、このバージョンがAquaやスキューモーフィックデザインを用いた最後のOSとなります。

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その2へ続く

次回はデザインが大幅に変わったYosemite以降を見ていきたいと思います。

Mac OS Xを振り返る その2

以下の前回記事の続きになります。Mac OS Xを振り返る その1WWDC2020でmacOS Big Surが発表され、20年ぶりにメジャーバージョンが更新され11になりました。これを機に、ちょっと...

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